ジャズ喫茶「パラゴン」で日曜22時からのフルボリューム再生を味わってきた

鹿児島に来てからずっと気になってた場所がありました、それがいちき串木野市にあるジャズ喫茶・パラゴン

鹿児島に住んでいる&住んだことがある音楽好きの人に聞くと、たいていその名を知っています。そしてみな口を揃えて言います、「パラゴンはいい」と。

「パラゴン」ってなに?

ウルトラマンの怪獣にいそうな名前ですが、怪獣ではありません。
「パラゴン」とは、JBLが生産していたスピーカーの名前です。JBL製品のなかでも、名機とされているスピーカーで、ものすごく希少価値が高いんだそう。

店内で撮影した「パラゴン」。言わずもがな、店名の由来でもあります。店の奥の中央にでーんと鎮座し、圧倒的な存在感を放っていました。

ジャズ喫茶パラゴンはその名機「パラゴン」を音響設備として取り入れ、今なお現役で使用していることから、串木野地域だけでなく各地からジャズ好きな方々が訪れる名店として知られるようになったんだそうです。

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毎週日曜22時から「パラゴン」をフルボリュームで再生してるらしい

僕はそもそもジャズが好きなので、鹿児島にいるうちにパラゴンに絶対行きたいと思っていたのですが、同時にもうひとつ有力な情報を得ていました。

というのも、パラゴンは毎週22時から24時までの2時間、「パラゴン」でフルボリュームのジャズを流しているらしいのです。
その理由としては、定期的に大きな音量で再生することでスピーカーとしての機能のメンテナンスをはかっているのだとか。

あんなにでかいスピーカーで、田舎の住宅地で、しかも夜中にジャズをかき鳴らすなんてどうかしてる!! そんなの、絶対に行きたいじゃないですか。自宅の貧弱なスピーカーですら最大音量で聴いたことないのに。

というわけで、日曜の21時からパラゴンに行ってきましたので、パラゴンのようすと22時からのフルボリューム再生の感想を写真とともにお伝えしたいと思います。

※写真は店の方の許可を頂いて撮影しています。

パラゴンを写真でレポート

パラゴンは、いちき串木野市の市街地のちょっと外れたところにあります。

店の外観はびっしりと蔦に覆われていて、いかにも「喫茶店」という雰囲気。蔦がびっしり生えてるけど、入りにくい感じはそこまでありません。
たしかお酒が提供されていたようなので、正確には「純喫茶」ではなさそうです。

よく見ると広めの窓から店内の様子が見えます

「パラゴン」の書体がかわいい

テーブルは、このタイプの低めのやつです。このセットが6つくらいあり、あとは5〜6人が腰掛けられるカウンター席もあります。

窓の角のRの具合がめっちゃ好き

…って写真を撮りながら気づいたんですが、店に入るなりBGMのジャズのボリュームがそこそこありました。

違和感があるほどではないですが、もうジャズの圧倒的な存在感がそこに。「パラゴンに来た…」、そう実感した瞬間です。

店の奥には少し広めの予約席もありました。どうです、この感じ。
僕らが入った21時過ぎには誰もいませんでしたが、22時を回ったころにご婦人の方々が数名でいらっしゃって賑わっていました。

これがコナンとか金田一少年だったら、なにかが起きるタイプの部屋

こちらはカウンター席。壁面いっぱいのレコードはほとんどジャズ(モダン主流派がメインなんだそう)で、トータル5,000枚近くあるんだとか!

このカウンターに座って、「マスター、今日はどうだい?」って言うのは俺にはまだ40年早い。

そろそろ注文を…ということで、僕はホットのミルクティとモカ的なロールケーキを注文。
一緒に行った妻は、アイスコーヒーとパフェを注文していました。8月の昼14時か。

本当は喫茶店では必ずウインナーコーヒー派なのですが、夜なのでカフェイン控えめに。

ミルクティとロールケーキ、一瞬で食べ終えちゃったんですがとても美味しかったです。

パフェのクリームについてる銀のつぶつぶがおしゃれ。

22時からのパラゴンフルボリューム再生はどうだった?

僕らは22時からはじまるフルボリューム再生に備えて21時頃に入店しました。

入った当初から、普通の喫茶店よりは比較的大きめのボリュームでジャズが鳴ってるなという感覚だったのですが、それが時間とともにじわじわ大きくなっていきました
21時45分頃には、明らかに入店時よりボリュームが上がっていて、「いよいよ、ここからはじまるか!?」という雰囲気に。

そして、22時になった頃、セットされているレコードが代わり一気にボリュームアップ! 眼の前にいる人とも普通に会話できないくらいの大きなボリュームでジャズが流れはじめました。

ライブ会場にいるかのような、身体の芯にズンズン響いてくる音の刺激。でも、当たり前ですが「バリバリ」と音が割れたり、雑音が聞こえたりと、そういう音楽を邪魔するノイズは一切なし。これが「パラゴン」かと驚きました。

店内に置いてある貸出用の本棚には、抜かりなく『BLUE GIANT』と『BLUE GIANT SUPREME』が置いてありました。さすがのホスピタリティ。あ、ブルージャイアント読んでない人は今すぐ買ってください。今すぐ。

僕はあまりに大きな音で音楽を長時間聴くと「もういいもういい」ってなっちゃうんですが、パラゴンでは不思議とそれがありませんでした。

気づいたら、音楽に乗って足が揺れていて、体験としては喫茶店に来ているというよりはライブに来ているような感覚に近かったです

ちなみに、入店時は客は僕ら含めて4〜5人くらいしかいなかったのですが、23時前になると倍くらいの人がいて驚きました
直接聞いたわけではありませんが、おそらくこの日曜22〜24時の時間帯に合わせて来ている方も多いのでしょう。1人で来ている老人、若者、夫婦、カップルなど客層もさまざまでした。

ちなみに、再生するレコード/CDのリクエストもOK

パラゴンでは、再生するレコード/CDのリクエストもできるんだそうです。

僕も、「イキってるヤツだと思われないかな…?」と不安になりつつも、せっかくの機会だしと、唯一知っていて大好きなオスカー・ピーターソン・トリオの名盤『Night Train』をリクエストしたのですが、当日置いてなかったようでその願いは叶わず。。。

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ただ、普通に流れてる曲が素晴らしくよかったので、それはそれでよかったです。

テーブルとテーブルを仕切っている壁の中には、コーヒー豆がどっさりと埋まってました。どういう経緯で埋めたのかわかりませんが、ずっとうっすらコーヒー豆の香りがしてきて心地よかった……。

さいごに

「パラゴンって、よく名前聞くけどどんなもんなんだろ?」と興味本位で行ってみましたが、蓋を開けると、それはそれはめちゃくちゃ素晴らしい体験でした。

翌日早朝から予定があったので、僕らは23時ごろに店を後にしたのですが、支払いを終えて店を出た後もうっすら漏れているジャズの音がどうにも名残惜しく、正直「もうちょっとだけ居たい…」と思いました。

日曜深夜って、現実からの逃避というか、もうすぐ週末終わるけど、どうにかしてそれを長引かせたいといつもと違うことをやったりしがちじゃないですか。パラゴンで週末の夜を過ごすのは、そんな気分に浸れるのだと思います。

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