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「どうしたら幸せになれるか?」を1年間考え続けて得た4つの答え

2018年の、個人的なテーマが「どうしたら幸せになれるか?」でした。

年初に1年の目標や抱負は特に立てなかったのですが、「なにかひとつテーマを掲げて、それについて考える年にしよう」と思い立ち、手始めに「どうしたら自分は幸せになれるのか」というテーマを設定しました。ずっとうっすら考え続けてはいるものの、これといった明確な答えがないままこの歳になってしまい、改めて考えてみようと思ったのです。

「幸せ」の定義は人それぞれで曖昧ですが、感覚的に、「慢性的にダウナーな状態ではないこと」「意味のない不安やいらだちに苛まれない」などとしました。

「幸福」になるための普遍な真理なんてない

まずは、「幸福論」にまつわる本や、それらについて言及されているウェブの記事などをいくつか読みました。

いくつかの本をよみましたが、橘玲さんの『幸福の「資本」論』は現代の「幸福」を考えるうえで重要なヒントが散りばめられており、自分の「幸福観」とのギャップをはかるうえでもとてもいい本でした。

しかし、いろんな人の「幸福論」を読めば読むほど、あるひとつの当たり前の答えに至りました。「なにが幸せかなんて、人それぞれである」ということです。こんなこと当たり前すぎて、多くの人はスルーしてしまうかもしれませんが、僕にとっては見逃していた重要な事実でした。

ある人にとっては、自分の趣味を探求している時間が最も幸福に感じるだろうし、ある人にとっては寝ている時間が最も幸せな時間かもしれない。100人いれば、100人通りの「幸福観」があります。「お金をたくさん稼ぐ」「異性にめちゃくちゃモテる」「とにかく有名になる」といった幸福になる要素はすぐに思いつきますが、それらは所詮インスタントでパッケージ化された幸福観でしかない。ただ棚に並べやすいから、ディスプレイされてるだけのこと。

「幸せになるには、まずなにが自分にとっての幸せかを知る必要がある」ということに気付いてはじめて、僕はスタートラインに立ったのです。これは、僕が好きな作家の森博嗣さんが「夢」について語った『夢の叶え方を知っていますか?』という本にも書かれてあることで、夢を叶えるにはまず自分の夢を知ること、認識することが最初の条件だといいます。「夢」「幸せ」を曖昧なままにしておくのではなく、明確に設定することが大事なのです。

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目標を設定し前進することと、上達している過程

上記のような気づきを得た僕は、日常のなかで「なにをしている瞬間が自分が『幸せだ』と感じるか」ということ注意して目を配るようになりました。趣味の時間でも、仕事をしている時間でも、日常の他愛もない時間でも、いつでもです。

そのなかで「これが、そうかも…?」と思う瞬間がありました。それが、自分がなんらかの目標を設定し、それに向かっている過程です。今年になって本格的にはじめたバス釣りや、夏以降に取り組んでいるフロントエンドエンジニアになるための学習の過程でそれを感じました。

特に、バス釣りにおいては、直近では「50UP(50cm以上)を釣る」という目標を掲げています。年間を通しての釣行で、これまでの最大魚は45cm程度で、50cmはまだ達成できていません。素人にとってはなかなかハードルの高い目標で、50cm以上のバスなんてそうそう簡単に釣れるものではありません。けれど、その50cm以上のバスを釣るための工夫だったり、少しずつ自己記録を更新していく過程、ちょっとずつ技術が進歩している様子を自覚できると、「これは幸せな状態かも」と感じるようになりました。

なんらかの分野において「ちょっとずつでも技術的に進歩している」「目標に近づいている」という状態は、自分にとって幸福感を高めるひとつの要素なのだと思います。逆にいうと、日々過ぎていく日常のなかで、なにも向上しない、停滞している時間はあまり幸せとはいえない。なので、趣味や仕事にかかわらず、少しずつでも日々チャレンジし続けることは自分が幸せを感じるために大事なことだと気づきました。

わかりやすい形で、人の役に立っていることが実感できる仕事

仕事にフォーカスを当てると、今年はブログでアフィリエイトにちょっと本腰を入れていた時期がありました。8〜10月くらいですね。まさにこのブログでアフィリエイトの収益を発生させるための記事を書いたり、本を読んだり、情報をかき集めていました。

その甲斐あってか、どんどん成果が出るようになってブログ自体の調子は上向きだったのですが、なんかこう「しっくりこない」という感覚がつきまとっていました。一体なぜそのように思うのか考えてみたのですが、おそらくそのひとつの答えが「明確に人の役に立ってる感」が得られなかったからだと思います。

アフィリエイトは、ざっくりいうと第三者の登録や購入、購読といったコンバージョンが発生した場合に、それを紹介している人に対してマージンが支払われるビジネスです。僕のブログの場合、検索エンジンからの検索流入やSNS経由で流入してくれた方がなんらかのコンバージョンを発生させ、その結果いくらかが僕に支払われます。そして、実際にはそのコンバージョンは99%程度、目に見えない第三者によるものです。

毎朝、来る日も来る日もアフィリエイトのサービスサイトを訪問しリンクのクリック数と発生金額を見ていて、まあたしかにいくらか発生しているとそれなりに嬉しいのですが、「ただのゲームだな」としか思えなくなりました。生身の人間の、フィジカルのやり取りが皆無なので、僕にとってアフィリエイトは数値の増減のゲームでしかなかったんです。これでもし月の収益が数倍、うまくいって数十倍になろうと、この根本的な違和感は払拭できないだろうと、直感的にそう感じました。

正直、いくらか収益が発生する以上に、SNSでブログが好意的にシェアされているときのほうがはるかに嬉しく思いました。明らかに第三者に対して役に立つ情報を提供できた、と思えたからです。

なので、僕にとっては仕事をするうえでちゃんと人と人とのやり取りを介在して、かつ直接目に見える形で誰かの役に立つことが大事なんだなと気づきました。報酬の多寡とか、ポジションとかそういう次元の話じゃなくて、「誰かの役に立つ、そしれそれを実感する」という、”傍を楽にする”仕事の本質がそこにはありました。

自分に近いコミュニティと、その人間関係

最後は、人間関係です。「こんなに高度のインターネットが発達した社会なので、人間関係なんて実際にはそんなには重要じゃない」なんてことを思っていたのですが、実はぜんぜんそんなことなくて、人間関係が良好であるかどうかはかなり僕個人の幸福観に大きな影響を与えているファクタのひとつだと実感した年でした。

今年の夏、はじめてフジロックに行ったのですが、それがもう驚くほど、なにかいろんなものを吐いてしまいそうなほどに楽しかった。楽しかった理由は、音楽や美味しいフェス飯もそうですが、ただ単に「気心の知れた人たちと酒を飲み、おしゃべりができたから」です。

6月からフルリモートワークで基本的に自宅で、誰にも合わない生活をしていたこともそれに拍車をかけていたと思うのですが、親しい人たちと3〜4日、ただただ酒を飲み、冗談を言い合い、音楽を浴びる、という体験がそれはもうめちゃくちゃに楽しかったのです。そして、最高に幸せな時間でした。「フジロックはただおしゃべりをするために行く」とは常々聞いてはいましたが、1ミリの誤差なく、まさにそのとおりでした。

今年読んだ記事のなかで、とりわけ印象に残っている記事がオードリー若林さんへの、週刊文春のインタビュー記事です。そのなかに、亡くなったお父さんや、先輩芸人と過ごした時間を振り返ってこういう場面がありました。

そのあとキューバに行ったときにハバナ湾沿いにみんな集まってきて、ずっとしゃべってるんです。いいおじさんがギターとか、アコーディオンを持ってきて、深夜まで。東京に住んでいると、みんな明日、仕事あるのかなと思っちゃうじゃないですか。でもキューバでおじさんがずっと話しているのを見ていると、気が合う人とただくだらない話をしているのが、けっこう人生のピラミッドでも上のほうのことなんだと思ったんです。

「いや、まさにこれやん」、と。笑

ちょうどフジロックから帰ってきて間もないタイミングで読んだ記事で、そのときの僕の気分をすべて代弁してくれているような内容でした。そうそう、フジロックで仲間をいっしょに酒を飲んで冗談を言ってるあの時間は、僕の人生のピラミッドにおいて、かなり上のほうのことなんです。

大事なコミュニティ友人だけではありません。家族もそう。自分に親しい家族が健やかに暮らし、かつ自分とその人たちとの関係が良好であることは、自分が幸せであるためには必要条件です。ちゃんと考えないと見逃しそうなことですが、改めて「あぁ、そうだそうだ」とポケットの中にあることを確認できてよかったなと思います。

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2018年、「自分の幸せとは?」というテーマについて考えたうえでの、暫定的な答えがこんな感じになりました。わりとじっくり考えた結果なので、しばらくはこの考えは揺るがなさそうです。来年はどうしよう。まだなにも考えてないのですが、「日本史」とか「バス釣り(もっとこれに絞り込む)」とか、なにかテーマを決めて生きてみたいなと思います。

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