これから何度も読むであろう、森博嗣さんの連載記事のこと。 #HyperlinkChallenge2016

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「日本で一番妖怪っぽいアカウント名」でおなじみの、灯台もと暮らし編集部・くいしんさんにバトンをもらったので、今年も書いてみることにします。こうして、概念としての「バトン」を渡すことは未だにありますが、実際のバトンを渡すことってめっきり減りましたね。たぶん、中学生が最後かも。

#HyperlinkChallenge2016の企画の詳細については、こちらをご覧ください。

シモダテツヤさんとArufaさんの対談 #HyperlinkChallenge2016

「今年公開された」とか関係なく、個人的に刺さっている記事

さっそくですが、僕がこの1年間で公開され、印象に残っている記事はこちら。

【連載】森博嗣 道なき未知 〈第3回〉万能の秘訣を教えよう

『スカイ・クロラ』シリーズやドラマにもなった『すべてがFになる』の作者、森博嗣さんがウェブで書いている連載の1記事です。挙げた理由は、まず、ぼくがシンプルに森博嗣さんがめちゃくちゃ好きだということ。好きな文筆家が長い間定期的に記事を書いてくれる、こんな幸せなことってなかなかないと思います。

それから、社会的にも、個人としての身の回りでもなにかもスピードの早かった1年。そんななか、この記事は、まったく時事性もないし、トレンドもおさえていません。そこが、よかったんです。

僕は今、新しい機関車を作っている。金属をヤスリで削り、ドリルで穴をあけ、組み立てている。一つの部品を作るのに数日かかる。部品は何百とあるから、ざっと計算しても完成するのは数年後のことだ。それまで生きているかどうかも怪しい。それでも毎日やることにしている。今日やらないと明日後悔することになるだろう。ちなみに、少し疲れたら、小説を書く。小説は長編でも二週間くらいで書き上がってしまう。

森博嗣さんは、途方もない作業を続け、機関車をつくることをいちばんの楽しみにしているそうです。「毎日作業しても、完成までに数年がかかる」なんてものは、特に僕が関わっているようなWeb業界ではありえません。だからこそ、この記事から読み取れるような、「ゆっくりだけどたしかに前進する時間軸の存在」が、自分の視野が狭まるのを防いでくれるというか、バランスをとってくれる存在になっています。

正直、「今年公開された」かどうかは関係ないくらい、自分にとっては刺さっている記事で、この先事あるごとに読み返すんだろうなと思います。

このあたりの、森博嗣さんの根っこにある優しさもいい。

やれば良いのだ。やるだけなのだ。ほかに道はない。今直面していること、やりたくないこと、それをやれば良い。やる気なんか出す必要はない。いやいややれば良い。泣く泣くやれば良い。それだけのこと。やりさえすれば、それであっさり解決し、だんだんやる気も出てくる。

制作に関わって、今年1番印象に残っている記事

今年の1月からWeb編集の業務はほとんどやっていなく、ずっと制作をやっていたんですね。でも、その直前に書いた記事で、自分の職業観を根底から覆したものがありました。完全に個人的な話です。

それが、この記事。

phaはいつも何を食べている? 「日本一有名なニート」と称されている彼が語る「だるい自炊とたまの外食」

前職でコンテンツディレクターとして関わっていたオウンドメディアで、書いた記事です。一度編集会議のときにphaさんのことを提案したことをきっかけに、実際にお宅までお邪魔して取材して書きました。

なぜこれを挙げたかというと、内容どうこうじゃなく、これを書いていたとき、とにかくめちゃくちゃ楽しかったんです。それはそれは本当に楽しくて、初めて「仕事が楽しい」と思った瞬間でした。それまでは、とにかく1秒たりとも仕事のことは考えていたくもなかったのですが、これを執筆していたときは、仕事から帰って夜中2〜3時になるまでずーっと書いていても苦じゃなかったんです。

理由として、「記名で書ける」というのがすごく大きかったと思います。名前さえ出れば所属は関係ないと思っていたので、「ずっと残る仕事になるんだなぁ」などと考えながら書いていた記憶があります。編集を担当してくださった編集者の宗像さんの存在も大きいです。「優秀な編集者ってこうやるんだ!」と感動したポイントがたくさんあり、それはいまの仕事にも如実に活きてきています。本当に感謝しています。

逆、そうした経験から、いくらオウンドメディアとはいえライターの記名ができないメディアに対して疑問を抱くようにもなりました。ライターはモチベーションが上がるし、読者からの信頼性も高まるし、いいことづくめなのに、と。

…と、そんなことを考えるきっかけになった1本です。

 

受け取ったバトンなのに恐縮ですが、回す予定はないので、念だけ送っておきます。

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